はじめに:仕事と人生のバランスは?
「毎日、会社と家の往復だけで1日が終わってしまう……」 「責任ある仕事を任されるのは嬉しいけれど、自分の時間はどこにあるんだろう?」
キャリアを積み上げ、プライベートではライフステージの変化も多いこの時期。ふと、「このままでいいのかな」と立ち止まってしまうことはありませんか?
そんなあなたに、今ぜひ知ってほしいのが北欧の働き方です。世界幸福度ランキングで常に上位を占める北欧の人々は、決して「仕事をしない」わけではありません。彼らが大切にしているのは、人生のハンドルを会社に預けず、自分自身の手に取り戻すこと。
今回は、北欧の最新の考え方や制度をヒントに、私たちが今日から取り入れられる「自分らしい働き方」へのステップを紐解いていきましょう。
「何のために働くか」を再定義する北欧の価値観
北欧(デンマーク、スウェーデン、フィンランドなど)では、仕事は「人生を豊かにするための手段」として明確に位置づけられています。
例えば、スウェーデンには「Lagom(ラーゴム)」という言葉があります。これは「多すぎず、少なすぎず、ちょうどいい」という意味。仕事においても、120%の力を出し切って燃え尽きるのではなく、自分や家族との時間を確保できる「ちょうどいいバランス」を維持することが、プロフェッショナルとしての美徳とされています。
また、フィンランドでは2020年に「改正労働時間法」が施行されました。これにより、多くの労働者が「いつ、どこで働くか」の50%を自分で決める権利を持つようになりました。国全体が「働く場所や時間は、個人が選ぶもの」という方向に進んでいるのです。
「効率」の裏側にある、本当の豊かさ
北欧の国々は、労働時間は短い一方で、労働生産性は日本よりも高い傾向にあります(OECDデータ参照)。なぜそれが可能なのか。そこには、徹底した「オン・オフ」の切り替えがあります。
- Fika(フィーカ)の魔法: スウェーデンでは、仕事の合間にコーヒーを飲みながら同僚と語らう「フィーカ」が大切にされています。これは単なる休憩ではなく、あえて「立ち止まる」ことで集中力を高め、人間関係を円滑にする知恵です。
- 「定時退社」はマナー: 北欧では、夕方16時〜17時に仕事を終えるのは当たり前。それは「やる気がない」からではなく、「家族と夕食を囲む」「趣味の時間を楽しむ」という、人間として最も大切な義務を果たすためです。
- 8−8−8:デンマークで1日を「8時間の労働」「8時間の自由時間(余暇)」「8時間の休息」と考えています。そうして、しっかり休み、自分の人生を過ごすことによって、労働にも集中して取り組めるのです。
今こそ、キャリアを「自分中心」に
日本では、一度決めたキャリアの道を外れることに不安を感じる方が多いかもしれません。しかし、北欧では「リカレント教育(学び直し)」も非常に盛んです。
30代や40代で大学に戻り、全く別の専門性を身につけることは珍しいことではありません。社会全体が「人生のどのステージでもやり直せる」仕組みを支えているため、会社にしがみつく必要がないのです。
私たちも今すぐ環境を変えるのは難しいかもしれませんが、「会社が求める自分」ではなく、「自分がどう生きたいか」を軸にスキルを磨いていく。その視点を持つだけで、心の持ちようは大きく変わります。
日本でも、リスキリングや副業解禁といった流れは始まっています。生まれた余白の時間を、まずは今の自分ができる副業から始めてみる、興味のあることから学んでみることで、新たな世界やキャリアが開けてくるかもしれません。
30分早く帰宅しませんか?
今の働き方に迷いがあるなら、まずは今日、いつもより30分早く帰ることから始めてみませんか?工夫すれば意外とすんなりできるはずです。なにより、同じ仕事なのに、30分早く帰れるというのは、生産性の向上に違いありません。
空いたその時間は、あなたが人生のハンドルを握り直すための、大切な一歩です。ぜひ自分のために使ってください。例えば次のような使い方はどうでしょう?
ぜひ、あなたがしてみたいこと、してみたかったことに30分を使ってみてください。
【まとめ】
「自分中心」の働き方とは、決して自分勝手に振る舞うことではありません。それは、自分の人生の優先順位を自分で決め、納得感を持って働くということです。
- 「Lagom」の精神で、頑張りすぎない勇気を持つ。
- 短い時間で集中し、私生活との境界線をしっかり引く。
- 会社に依存せず、いつでも学び直せる心構えを持つ。
北欧の人々が教えてくれるのは、「仕事は人生の一部であっても、全部ではない」というシンプルな真理です。
あなたの人生は、あなたのものです。
あなたの人生が、あなた自身の手に戻り、より軽やかに輝き出すことを心から応援しています。


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