丸型テーブルで「ママの隣」争奪戦が減った話|北欧の平等の食卓と子育て

家族で丸テーブルを囲んで笑顔で食事 アイテム

「今日はわたしがママの隣!」「ずるい、昨日もそうだったでしょ!」
夕飯(外食)のたびに始まる、席の争奪戦。たかが席、されど席。子どもにとって「ママの隣」は、その日いちばんの特等席なんですよね。毎回これが続くと、ごはんの前からどっと疲れてしまう──そんな経験、ありませんか?

我が家の場合、毎朝、毎晩、外食のたびにこの戦争が起きていました。そのたびに、「朝はお兄ちゃんがとなりだったから、次はあなたが隣ね」「今日はパパとママが並ぶから、二人が隣に座って」などとなだめたり、いすを移動したり。

外食先がベンチ席なら、ママが真ん中で両隣に子供が座ったり(狭いです……)。

解決のきっかけは意外なところにありました。ダイニングテーブルを、四角いものから丸いもの(丸型、円形)に変えたことです。

もちろん、丸テーブルにしたら争いがピタッと消えてなくなりました!。今日は、その理由を、北欧の食卓文化の話も交えながら、お話しさせてください。

丸テーブルのメリット
・すべてが隣の席
・全員の顔が見える安心感
・テーブルの角がない安全性
・来客があっても柔軟に席が増やせる

丸テーブルのデメリット
・必要なスペースが大きくなる
・テーブルの使用スペースはちょっと狭い
・足の形状が重要

なぜ「ママの隣」で取り合いが起きるのか?

UnsplashNereid Ndreuが撮影した写真のNereid Ndreuが撮影したイラスト素材

考えてみると、四角いテーブルには 「特等席」 があります。

お誕生日席。壁ぎわではなく外を向ける角の席。そして、ママの隣。四角形という形は、構造的に「いい席」と「そうでない席」を作ってしまうんですよね。

子どもは、その「優劣」に驚くほど敏感です。「あっちの席のほうがいい」「自分だけ仲間外れの位置だ」──そういう感覚が、毎食のプチ争奪戦を生んでいたわけです。

我が家の四角いテーブルも、まさにそうでした。長辺にママが座ると二人の子どもはどちらかしか隣に座れません……必ず「ママの隣がいい!」でもめる。たとえ、ママの正面であってもダメなんですよね。大人の感覚では、正面の方が顔が見えていいと思うのに、そう話しても納得してくれない……

テーブルの形が、無意識のうちに「席の序列」を作っていたんだと、気づきました💡

丸テーブルなら、右でも左でもママの隣になります!

丸テーブルは平等|北欧の食卓に「上座」がない理由

Image by Igor Link from Pixabay

ここで、北欧の話を少しだけ。

スカンジナビア(スウェーデン・デンマーク・ノルウェーなど)の文化を一言で表すなら、「平等」── つまり「みんな対等」 という価値観です。これは社会のあらゆる場面に染みわたっていて、たとえば会社でも、上司は「偉い人」ではなく「コーチ」や「チームの取りまとめ役」と捉えられることが多いといいます。

この「平等」の感覚は、食卓にも表れます。

日本には、座敷の上座・下座、宴席のお誕生日席といった「席次」の文化がありますよね。一方、北欧の食卓では、そもそも「上座」という概念が薄いのです。そしてそれを物理的に体現しているのが、丸テーブルでした。

丸いテーブルには、角がありません。お誕生日席もありません。全員が、テーブルの中心から等しい距離に座る。つまり、構造的に「特等席」が生まれないのです。

「みんな対等に、同じテーブルを囲む」──北欧の人たちが大切にしてきたこの感覚は、家具のかたちにまで表現されていたんですね。

円卓の騎士なんていうお話もありますね。
「アーサー王物語においてアーサー王を含む円卓に座ることを許された騎士たちである。 〜中略〜 その名はキャメロットの城にある円卓を囲んだことに由来する。上座下座のない円卓が用いられたのは、卓を囲む者すべてが対等であるとの考えからである。」(Wikipediaより)

そしてこの「みんなで囲む」かたちは、来客のときにも頼りになります。

丸テーブルは角がないので、椅子をひとつ足して少し詰めれば、もうひとり、ふたりと、自然に輪に加われるんです。おじいちゃんおばあちゃんが遊びに来ても、お友達家族が集まっても、「角の席は窮屈だな」「ここには座れないな」とならない。

4人でも、5人でも、6人でも自然な並びに収まる。

座る場所を選ばず、来た人みんなを分け隔てなく囲める。

これも、北欧の平等の食卓と、どこか通じているように感じます。

丸テーブルが子育て家庭にうれしい5つの理由

我が家で実感した変化も含めて、丸テーブルが子育て中の家庭に向いている理由を、4つに整理!

1. 席の優劣が減って、取り合いが和らぐ

いちばん大きかったのが、これです。丸テーブルにしたら「お誕生日席」も「特等席」もなくなったので、どこに座っても条件が同じになりました。

お子さんが二人であれば、どちらに座っても「ママの隣」です。三人以上は隣にはできませんが、「ママから遠い=損」という感覚が薄れます(ローテーションしましょう)。

結果として、あのピリピリした取り合いが、前よりずいぶん穏やかになりました。

2. 全員の顔が見えて、会話がはずむ

丸テーブルは、テーブルの丸みに沿って座るので、座っている全員の顔が自然と見えるのが魅力です。四角いテーブルだと、隣同士は顔が見えにくく、斜め向かいの子とは話しづらかったりします。

丸くなってから、家族の会話が増えました。「今日ね、学校でね」という子供の報告が、テーブルのどこからでも全員に届くようになったのは、うれしい誤算でした。

3. 角がないぶん、ぶつかったときの衝撃が小さい

歩きはじめの子や、走り回る年頃の子がいると、テーブルの角は地味にこわい存在です。丸テーブルは角がないので、もしぶつかってしまっても、とがった角にぶつかるよりは衝撃が小さくてすむでしょう

「角がないから絶対に安全」とまでは言えませんが、ヒヤッとする回数は確かに減りました。家の中の移動もしやすくなって、家事の動線もスムーズになります。

4. 何人で座ってもおさまりがいい

丸テーブルだと、何人で座っても収まりがいいです。

パパママ二人でも、子どもを入れて三人でも、四人でも、祖父母やお友達などの来客があって五人、六人になっても、バランスよく座れます。

柔軟に座りたい場合の注意点は、テーブルの足の形状と予備の椅子。

足の形状は4本足だと座りづらい箇所ができてしまうので、1本柱のような足が望ましいです。

予備の椅子は、他の部屋にある椅子を活用したり、スタッキングできる椅子を利用したりすると邪魔にならずに活用できますよ。

5.部屋の雰囲気が柔らかくなる

丸テーブルのフォルムは、円形だけあって優しい雰囲気があります。角があるテーブルと違って余白も大きく感じられ、ゆとりのある空間を演出してくくれます。

北欧雰囲気のお部屋づくりやペンダントライトとの相性も抜群です

正直に言うと、丸テーブルにもデメリットはあります

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ここまで丸テーブルのいいところを書いてきましたが、デメリットもあります。買ってから「こんなはずじゃ」とならないよう、正直にお伝えします。

  • 使える面積が狭くなりがち:四角いテーブルは角の部分も使えますが、丸テーブルは角がないぶん、料理をたくさん並べると手狭に感じることがあります。
  • 壁ぎわに寄せにくい:丸い形は壁にぴったりつけられないので、四角いテーブルより設置に広さが要ります。
  • 設置に必要な面積が大きい:長方形のテーブルに比較して、設置面積が広くなりがちです。椅子の配置をふくめて、配置を工夫する必要があります。壁に垂直に椅子を並べるより、斜めにするようにするとスペースを効率よく使える時があります。
設置した時のイメージ。正確な面積は、各自のお部屋でご確認ください。

我が家はデメリット以上に隣の席戦争の解決を優先し、丸テーブルを選びました。何を優先するかで、向き・不向きが変わってくる部分ですね。

失敗しない、丸テーブルの選び方

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「丸テーブルにしてみようかな」と思った方へ。子育て家庭が選ぶときの、4つのポイントをまとめます。

① 天板の素材は「汚れに強いもの」を

子供がいると、食べこぼし・お絵描きのはみ出し・水滴は日常茶飯事。セラミック天板・メラミン化粧板・ウレタン塗装 など、汚れや傷に強い素材を選ぶと、毎日の拭き掃除がぐっと楽になります。無垢材は風合いが魅力ですが、シミになりやすいので、子供が小さいうちはお手入れの覚悟が要ります。

② サイズは直径100〜120cmが4人家族の目安

小さすぎると料理が乗りきらず、大きすぎると部屋を圧迫します。4人家族なら直径100〜120cmが、ひとつの目安です。

直径100cmだと4人でギリギリです。狭いお部屋にはこのサイズ。

ゆとりをもつなら120cmがおすすめです。来客による椅子の増減にも、余裕を持って対応できます。感覚的には7〜8人まで詰めればいけそうです。

我が家は110cmに落ち着きました。このサイズでも6人掛けまでは十分対応できます。

③ 「伸長式」なら成長にも来客にも対応できる

普段は90cm、来客時は120cmに広げられる──そんな 伸長式(エクステンション) のタイプもあります。子供の成長や、たまの来客に柔軟に対応できるので、長く使うことを考えるなら検討の価値ありです。

ただし、変形時の指挟みには要注意です。子どもは変形が大好きなので、きっと寄ってくるでしょう。

④ 脚の構造は「1本脚」がおすすめ

脚が中央に1本だけなので、椅子をどこからでも出し入れしやすく、席の配置が自由にできます。

人数の変化にも柔軟に対応できるので、お友達が来た時や祖父母が遊びに来た時でも簡単に対応できます。

予算で選ぶ、北欧テイストの丸テーブル

最後に、北欧テイストの丸テーブルを、予算別に3タイプご紹介します。「いきなり高い買い物はちょっと」という方も、まずは雰囲気から試せるものがありますよ。

〜5万円台:まずは気軽に試したい方へ(リーズナブル系)

通販ブランド(MODERN DECO、タンスのゲンなど)には、北欧テイストの丸テーブルが手の届く価格でそろっています。「丸テーブルが我が家に合うか、まず試してみたい」という方の最初の一台にちょうどいい価格帯です。

5〜15万円台:長く使える、本格北欧系

greeniche(グリニッチ)やデンマーク家具を扱うショップには、素材も作りもしっかりした、本格的な北欧の丸テーブルがあります。楽天などでも、NorteやReCenoなどの雰囲気のいい丸テーブルを見つけることができます。子供が大きくなっても使い続けられる、長い付き合いになる一台です。

15万円〜:一生ものを選ぶなら(デザイナーズ系)

マスターウォールのようなデザイナーズブランドの丸テーブルは、価格は上がりますが、その存在感と質感は別格です。「家具は世代をまたいで使うもの」という北欧の感覚で、じっくり選びたい方へ。

まとめ:取り合いは、「家具」で和らげられる

UnsplashLuisa Brimbleが撮影した写真のLuisa Brimbleが撮影したイラスト素材

毎晩の「ママの隣!」の取り合いは、しつけや言い聞かせだけでなく、テーブルの形を変えるだけで和らぐことがある──これは、我が家にとって小さな発見でした。

丸テーブルは、北欧の人たちが大切にしてきた「みんな対等」という食卓の思想を、そのままかたちにした家具です。特等席をなくし、全員の顔を見えるようにして、家族をやさしく等距離に並べてくれる。

もちろん、丸テーブルにも苦手なこと(面積・設置スペース)はあります。でも、「家族が平等に、顔を見ながらごはんを食べる」ことを大事にしたいなら、選ぶ価値は十分にあると思います。

食卓は、家族がいちばん長く一緒に過ごす場所のひとつ。その形を少し変えるだけで、毎日の空気がやわらぐかもしれません。我が家が、そうだったように。

一息ついて、がんばりましょ🍀

Fikaな暮らしでいいじゃない☕️

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